彩色 広い場面

正月に風邪ひいたのに、またひいてしまった・・・  (今年は厄年???← とっくに過ぎてる)

彩色 広い場面  ボク(幹・枝部分)の “蝋伏せ” も終わり、次は 着物全体の
  半分を占める 松の葉の部分の 彩色に掛かる。
  グリーンにするので、使用染料は ヘマチン と 渋木 を混ぜ
  一液のクロムで媒染。  クロムの場合は 一液用媒染剤でも
  “試し蒸し” をして色の確認をしといた方が 安全。


さて、色創りも終って いよいよ広い部分の 彩色 に掛かるんだけど・・・

彩色 広い場面  ← この様な広い部分を 刺す(彩色)ので
  染料に かなり “泣き止め” を入れないと 糸目が耐え切れず
  松の葉の部分から 空の部分へ染料が 泣き出してしまうんだ。
  かといって、彩色する染料全部に 泣き止めを入れるというのは
  非効率的なので・・・  (彩色時&乾燥時)


彩色 広い場面  ← このように 同じ染料を 二つに分けて
  片方には 泣き止めをタップリ入れて 泣き出さないようにして
  もう片方はほとんど 泣き止めの入っていない染料を用意して
  仕事に掛かると 余計な泣き止めを使わなくてイイし
  乾くまでの時間も短くて済みます。


彩色 広い場面  ← 先ずは 泣き止めのタップリ入った染料で
  柄の際を 彩色して (片側は彩色の時の様に常にボカスように)




彩色 広い場面  ← 泣き止めのタップリ入った染料が
  “堰” の役目をするので、あまり泣き止めの入ってない
  染料を 刷毛で ムラ無く染める。
  泣き止めの入ってる染料 と 入ってない染料の 際は
  良~く 馴染ませてやって下さい。


無事に広い部分の 彩色が終ったら もう一仕事・・・

彩色 広い場面  ← こんな感じで 蝋伏せの時に はみ出してしまった部分が
  有った場合は 彩色後に目立ちますので・・・




彩色 広い場面  千枚通し のような先の鋭利なもので 削っておいてやると
  作品として 上がった時に あまり目立たなくなります。

  (はみ出さないように仕事するのが一番ですが・・・)



わりかし丁寧に説明してるので、ライブとの時間差が出てきた・・・   その上風邪の調子も悪くなってきたし・・・
“染” をやってる方々には 分かりやすいですかネェ???  (御意見あったら お願いします)

どうにかこうにか仕事はしてるものの 頭痛て~ ノドも痛て~         チャンチャン!



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2010年02月11日 Posted by染師 麗 at 00:11 │訪問着 “李朝の松”


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