撒き蝋

撒き蝋  この暑さの中 ヒーター を隣に置いての 蝋仕事。
  敬愛する ゴッドマザーの お祝い暖簾 のバック処理に
  “撒き蝋” をやっつける。  汗を落とさぬように 扇風機を
  直当てにしながらのお仕事。 身体には良くないですね・・・
  夏の盛り にやる仕事じゃね~よ とボヤキながら・・・


今回、時間はタップリあるので 何故だろう?と気になってた 蝋の大粒飛び の考察をしながら。

いつも制作している時とは 季節が違うので、条件が同じとはいえないのですが、思いついた事を。

その1 : やはり 蝋仕事なので、“蝋の温度” というのは重要だと思われます。 蝋鍋の温度が
あまり高過ぎても、低過ぎてもダメで、蝋を撒く 筆の穂先の中 の温度が重要のようです。
また、休憩したり ヒーターを移動したり等、少々筆先を冷やしてしまってから後の 蝋の撒き始めは
特に注意が必要です。 出来れば 筆先の温度が安定するまでの5~6回は新聞紙等に “試し撒き”
をして様子を見た方が 賢明だと思われます。

その2 : WORKS へ以前アップしてますが、筆に蝋を含ませて 撒く場所まで持っていってから
ほんの少し (0.5~1秒位) 時間を置いてから 撒き始めると良いような気がします。
撒き始める前に ほんの瞬間 静止するって感じ。

今回も “大きな蝋の粒が飛んでしまう” 決定的な理由を発見する事は出来ませんでしたが、
注意点を 頭に入れてから仕事に掛かったので、それ程 大きな粒は飛ばずに仕事を終えました。
果たして何が良かったのか???   時間的、精神的 “余裕” が良かったのかも・・・


さて、“暖簾” なので 生地の裏側も大事。 表から見てタップリ撒けてると思っても生地を裏返すと
↓ こんな感じで まだまだ荒かったり、ムラがあるので、生地の裏側からも撒いて ↓ これ位。
撒き蝋  撒き蝋


これから “鉄” で媒染するのですが、あまり鉄の濃度が濃いと 上がりが エグくなるので
撒き蝋  鉄の濃度を落として、薄めにして
  写真 右側くらいの濃度がいいかと。
  掛色の 濃度 の選び方は難しいです。


撒き蝋  ← 鉄で媒染して。

  濡れてるので 上がりの感じではありませんが
  チョット 鉄の濃度が 濃かったかな・・・
  あんまり薄いと 眠ったくなってしまうし・・・

  まだまだ 修行中・・・

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2013年07月14日 Posted by染師 麗 at 09:30 │仕業中


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