リペア (カビ1)

染師 麗

2008年07月12日 10:24

呉服屋さんの女将さんみたいに毎日着てれば カビ なんて関係ねぇんだけどね・・・

創った端から売れていけばカビにやられるなんてこたぁねぇんだけど、どうもオレの仕事場の居心地が良いらしく
なかなか “お嫁” に行ってくれないんで この時期 管理が大変・・・   (エアコンもねぇし・・・)

以前の作品写真撮影時に “トラブル” を発見したやつを “リペア”  (本人もリペアしなくちゃなぁ・・・)


↑ コイツは着物  たたんであった胸の部分が一番 ヒ・ド・イ!

  
↑ コイツラは帯  巻いてある一番外側      もうウレシクなるなぁ・・・

帯はそのままリペアに行けるんだけど、着物は仮縫いしてあるので一回バラして元に戻す

  なかなかお裁縫上手な仙人様 
  (↑自画自賛・・・)

  こいつは おくみ・えりの部分の裏側

  ここでチョット関東・関西の違いでもひとつ・・・



  
↑ 生地の表                       ↑ 生地の裏

こういった感じで生地を縫う事をオレラは “ハヌイ” といいます。 (字はわからない 端縫い?)
この縫われた ミミの部分が “関東では生地の裏・関西では生地の表” に出ます。  (大体)

関東 : ミミが生地の表に出てると 引き染 をする際 刷毛の染料がミミにはねられ
      思わぬ他の部分にシミを付ける可能性がある
関西 : 最後に湯斗しをする際 湯斗しの機械のテンターの内側にミミが入って
      綺麗に上がらない (チョット専門的でわかりにくいと思いますが・・・)
      (アイロンを掛ける時ミミのある方を上にして掛ければ綺麗にいくけど
       ミミを下に掛けるとボコボコな仕上がりになるといった感じ   わかるかなぁ・・・)

まぁ外にも理由はあるのでしょうが、大体 関東・関西で違いますねぇ。


さてハヌイが終ったら 水元 でカビを コノコノコノコノ・・・・と洗ってやります。
その後 柄が “打ち合う” 心配が無かったら脱水機で絞って 張り手 に張って乾かして 
リペアの準備の終了。  これから状況を見て、どういう風にリペアするか考えます。         じゃ!


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