人形町に・・・

美術館めぐり とかをしながら、やっと 釉美屋 京都展に出品する 新作着物 の構想が決まってきた。

新作の生地には “紬” を使いたいのだけど 手持ちが無かったので、創る着物のイメージに合った
生地を選びに、呉服関係の問屋の多い 日本橋 人形町 に久し振りに出掛ける・・・

  ← 一般の方々では なかなか見る事ができないと思うので
  許可を頂いて、写真を撮らせていただく。

  こちらは “江一” さんという生地問屋さん
  白生地だけではなく 染めてある生地なんかも扱ってる。

  いつも使ってる生地なら 電話で注文して送ってもらうんだけど
  たまに 問屋さんに出掛けて行って
  いろんな種類の生地を見せてもらっておくと
  作品のイメージに合った生地をチョイスする目安が出来るんだ。
  今回も資金が沢山あれば、欲しい生地がイッパイ有った・・・

気になる生地を横目で見ながら、当面 必要な生地を 貧しい資金イッパイ買ってくる。
   (これで、貧乏仙人が “超貧乏仙人” となる)


ちなみに 一般の方々にも 売ってくれるのか聞いてみたんだけど 
“素人さんは やらない” という事だったので、皆さん方には “残念!” でした。  


さてと、来週から 新作の製作に掛かるかな・・・             じゃ!



      BLOG INDEX へ

  


2008年11月29日 Posted by 染師 麗 at 20:24染関連 雑事

加藤清正像  (北村西望)

量産?体制だった袱紗も一段落・・・   

釉美屋・京都展への “新作着物” もイマイチ踏ん切りが付かない・・・  
まだ時間の余裕があるので もう少し放って置く事として、次のネタ探しにでも・・・

手始めに “ガキの頃からの遊び場” でもある御近所さんの “文化園” (井の頭動物公園) へと
探索&御挨拶?に行く。

  ← 北村西望 作の “加藤清正像”
  (写真だと大きさが伝わりにくいと思うけどカナリ大きい)
  西望さんと言えば 長崎の原爆の “平和祈念像” で有名だけど
  オレは この 加藤清正像 が大好き。
  (ガキの頃から見慣れてるというだけじゃ無いと思う)

  なんか 遥か先を観ているようで、凛としていて、穏やかで、
  それでいて清潔。 顔なんかは しばらく見てると
  ギリシャの哲学者の様にも見えてくる。


西望さんの作品の中では それ程有名でも無いみたいなんだけど (作品の紹介本などにもあまり出てない)
オレは この像が、近所にあるというだけで チョット誇らしい。
いつもは 柵越しにチョット御挨拶するだけなんだけど、時々 お参り?に園内へ入って御挨拶。

オレも いつかは “染” で、こんな感じの作品を 創れる様になりたい。
そんな  指標  が、近所にあるって事が あ・り・が・た・い!




・・・ついでにチョット 井の頭自然文化園 の御紹介。
特にこれと言って ”パッ!” としたとこは無いんだけど、のんびりと出来る。 (←失礼!)

  ←井の頭動物園で一番有名な
  御長寿 象の “はな子さん”
  現在 歯が一本しか無く、野生であれば死んでいるんだけど
  飼育係の方々が流動食のようなものを作り
  日々 健康管理をしてお世話してるそうです。

  ←なかなか面白い “リス園”

  ここは、人間がリスの檻の中に入って
  リスと間直に触れ合える?ので、お子さんにはオ・ス・ス・メ!
  カナリ傍に寄って来ますので、大人でもケッコー感激かも。


動物園を出て、井の頭池の畔の水生園へ。     場所を別にして本園・分園と二園 あるんだよ。

  ←ここは淡水魚の水族館
  オオサンショウオなんかケッコーいいかも。
  直に魚に触れられるコーナーも出来てたよ。

  外には水辺の鳥達が飼育されてるんだ。


入園料 ¥400 で半日は充分楽しめると思いますので、暖かい冬の一日にでも イ・カ・ガ?


・・・もうひとつ ついでに。     (東京の方だけですが・・・)
ミュージアムめぐりの好きな方には  “ぐるっとパス”  という
美術館・博物館等共通入場券&割引券があります。
“メッチャお得!” とまではいきませんが、ボチボチ使えますので 興味があったら い・か・が!



      BLOG INDEX へ

  


2008年11月21日 Posted by 染師 麗 at 12:00ダチ&御近所の宣伝

帯 “空へ” 上がり?

  前回まで の 新作着物の様子を見るために
  染めてた 帯 のドライも上がり 

  (←こんな感じで上がりやした)

  “さて、着物はどんな感じにしよう???” 
  と悩む 今日この頃・・・

  更には、この帯にも もう少し手を加えようか・・・?
  このままで行こうか・・・?  悩みだす始末。

  幸い、季節は冬になってきたので
  “頭から火を噴く” 事無く 無事に

  オンボロ・キャディラック 引き篭もり中!




そんな中 “福寿の袱紗 第2段” が上がってくる。


↑ 左が最初に創った袱紗    ↑ 右がその図案に手を加えた袱紗
祝儀袋を入れて たたんでしまえば、どちらもそれ程 変わりは無いのだけど
上写真のような感じで広げていた場合、やはり手直しして良かった。
マダマダ手を加える余地はあるけど “当面これで行こう!” と問題がひとつ片付き 少しだけホッとする。
   (もし気に入ってくれた方いらっしぃましたら 釉美屋 さんからお願いします)

仙人 只今 引き篭もり中!               じゃ!


      染師 麗  INDEX へ  


2008年11月06日 Posted by 染師 麗 at 10:33仕業中

蝋取り 前・後

シミもつけず、無事に染の工程は終る。  (まだドライしてから もう少し手を加えるかもしんないけど・・・)

・・・で、ドライ前に 蝋取り を やっつける。

“白ロー起こし” をやった後は、アイロンで蝋を落とす時が いつも ワクワクする。
“今回はどんな感じで染みたんだろ?” そんな風に思いながら 楽しみ やら 少々心配やら・・・
夏と冬、蝋の具合、その他 いろいろな条件で 染み方 も違ってくるんだ。

   
↑ まだ蝋がある状態                ↑ 蝋取り・蒸し・水元を終えて

大雑把には見当が付くけど、ヤッパ 蝋がある時 と 蝋取りしてから で違うでしょ。
後は、ドライクリーニングして 脱蝋 してやれば一応お仕舞い。

仕事に掛かってしまえば “エッサ、ホイサ” と、ドンドン進んでいく・・・

さて、本チャン?の着物はどうしよう・・・  まだ、いまひとつハッキリしないので しばし引き籠り???


      染師 麗  INDEX へ  


2008年11月02日 Posted by 染師 麗 at 18:48仕業中

堰出し&垂らし込み

白ロー起こし をやって、染も無事に上がり 次の段階に・・・

前回、 裏エン (裏鉛筆) をやったところを 堰出す

  ← キチンと堰出す時は、アイ花で 鉛筆当たりを
  一度トレースしてやるんだけど
  今回の堰出しはガサガサとした
  “紙を破いたような感じ” にしようと思うので
  生地裏から 直接 蝋 (パラフィン) を置いていく

  (かなり鉛筆の当たりが見づらくなってるでしょ)


  ← 全体的に鉛筆当たりを蝋で起こしたら
  生地を表に返して、本格的に堰出し。

  先に白ローで伏せた周りに線のようになってる部分は
(←ここのところ)  ドライヤーで蝋を溶かした時に
  蝋が溶けていったところ。
  (最終的には それほどハッキリ見えない)


  ← 地色がわりと薄めなので 蝋の染料のカブリが
  ハッキリしないので (上がりがネムったいと思う) 
  蝋の上と堰出した部分を 染料 (矢車) で 刺し。

  矢車で刺しをする前に もう一度ドライヤーであぶったので
  蝋が復活し、染料をはじく。



  ← 最初に刺した 染料(矢車) が落ち着いてきたら 次に
  濃い染料 (今回は蘇芳に鉄 : 紫味にしたかったので) を
  垂らし込む
  ( ↑ 大雑把に言うと 濡れてる間に(乾き際) 濃い色を乗せ
   ボ~っとした滲みを作る事)

  水墨画とかの様に 紙 や 生地 の上で直にやると
  ボカシ足の短い 滲み になるけど、蝋の上なので
  足の長さの調整は割と簡単なんだ。



  ← ボカシ足の面倒を見ながら ほぼ乾いてきたところ

  上写真のような感じで放っておいても 蝋があるので
  それ程 カツン・カツン といった染み方にはならないと思うんだけど
    (かえって蝋取りをした後は好い感じかもしれないけど)
  どうも 乾くまで気になって ついつい手を出してしまう・・・

  キッチリ見切って、そのまま放っておける様な 
  “名人” になれる日は いつになればやって来るのだろうか・・・?
  マダマダ修行途中の 仙人 であった。    チャンチャン!


’92.11.1 に独立して 無事16年 経ちました。   (本日 独立記念日)
いろいろと 応援してくださった方々 本当に ありがとうございました!
今日から 17年目へと向かいます。        まだまだ 精進!               染師 麗

 

      染師 麗  INDEX へ  


2008年11月01日 Posted by 染師 麗 at 08:24仕業中