染って・・・ 番外

染師 麗

2008年02月06日 11:00

エラソーに “染”について書いてきたんだけど・・・

オレ、思うんですヨ・・・

イロイロな技法を駆使して、細かく手の込んだ仕事をして、とてもよい材料を使った 良い染 だとしても
画が 下手クソ だったら、興味を持ってもらえない。  (目も当てられない・・・)
あくまで技術は技術であって、伝えるものがハッキリしてなくちゃねぇ・・・

シッカリした 染 だけど 画・デザインが下手クソな着物と
塗料かなんかで描いてあってガビガビなんだけど 画・デザインが、とてもイカシタ着物と 
どちらが良いか?と問われれば、やっぱ画の上手い方を選ぶんじゃないかなぁ・・・?

今まで、オレなりに “染ってこんなんだよ” とか “技術はこんなのあんだよ” とか
今の染の問題点?みたいのだとか、イロイロ書いてきたんだけど
やっぱ、最終的には そこに行き着いてしまうんじゃねぇかな。



勿論、技術はある方が いいに決まってる。
でも、その前に “オレ こう思うんだ” って伝えるものが無いと 
  (それは画でも デザインでも 色でも なんでも・・・)
いくら凄い技術があっても なんにもならないと思う。

“モノを創る” って、人に 何か を伝えたくて、創ってるんだと思う。
 (それは例えば こんな模様をここに入れたらカッチョよくねぇ?  とか
           こんな色の組み合わせってイカシてねぇ?    とか・・・)
先ず、その想いあっての技術だと思う。 技術があれば 想い をもっと具体的に出来る。
創りたいモノ があるから技術が工夫・開発されていくんだと思う。




オレね、自分で描いた独立してすぐの頃の図案を見ると思うんだ。
その時は “いいのができた!” と思ってたんだけど、今見ると “甘いなぁ~” って思う自分が居るんだ・・・
それは、人から観りゃ大差ねぇかも知んないけど、確実に前進した 自分 がわかるんだ。
だから この先10年後、20年後の 自分 が楽しみなんだと思うんだけど・・・
もしこの先、そんな自分が居ると思えなくなったら この仕事やめちゃうな・・・   きっと!


これからもブログで 技術的な事 とか紹介してこうと思ってるんだけど
もし、染に興味を持っていて参考にしてくれる人が居たら その方々へ・・・

技術的なものは ある程度ブログでも伝えられると思うんだけど

“自分の想い” は、自分で伝えていくしか無いからネ!

自分の “伝えたい気持ち” を大事にしてね!                     じゃ!   



      染師 麗  INDEX へ戻る


関連記事