暗中模索

今年の夏は なかなか暑くなりませんねぇ・・・  (エアコンを持たない貧乏仙人には助かるけど)
凹む事の続く 今日この頃・・・      しかし、小品類の第一便を上げ 仕立てを お願いに回して 


次なる タペストリーの図案へ・・・

  ← 一番最初の線描きの下書き (超ラフスケッチ)

  下手過ぎて 何が描かれてるか分からないよネ。
  (なんでこの世界で仕事して行けてんだろ???って
   思う事が時々ある・・・?)
  ただ、この段階って “荒削り” なんだけど線に勢いが
  有って これはこれで捨てがたいんだ。


  いつもなら もう少し描き込んでから 色とかを
  付けていくんだけど 今回はこの “荒削り” な感じで
  仕事をやっつけてみようかと・・・

  ・・・ってな事で 原寸大 の図案へ取り掛かる



      BLOG INDEX へ

  


2009年08月12日 Posted by 染師 麗 at 23:23暗中模索・Ash-ra

暗中模索 1

すでに仕事に掛かっているんだけど、今までとは違った事をやってみようと思ってるので “自分のメモ” として


 → 
いつもであれば上左写真の時点で かなり真っ黒になるまで 木炭で あたり を描き直すんだけど
今回は 最初の荒削りな感じを残したままの仕事をやってみたく ホントに “あたり” という感じで
上右写真のように 墨書き を始める。
 (普段なら墨書きを始める頃には大まかな作業工程が頭の中に出来てるんだけど今回はまだまだ・・・)

今回は 墨書きの “線のタッチもそのまま残してみよう” などと考えつつ 本図案を上げ 下絵写し に・・・

      つ・づ・く


  

  8月15日(土) 住んでる地元の 立川ねぶた へ

  立川に引っ越してきてからの 毎年のたのしみ
  昨年は BERGさんの展示会 と重なり 涙・涙・涙・・・

  “羽衣ねぶた” の運営募金にほんの僅かのカンパをしたら
  ← お守り?の お札を頂いてしまった。 し・れ・う~!



      BLOG INDEX へ

  


2009年08月17日 Posted by 染師 麗 at 09:11暗中模索・Ash-ra

暗中模索 2

今回の “暗中模索” は、自分が今までやってきた方法とは違うので “自分のメモ” といった感じなので
染をやってない方には チョット 不親切 な記事だと思いますが・・・   ゴメンして!
 (出来るだけの説明はしていくつもりですが・・・)

  さて、下絵写し も終わり (←こんな感じに線を括って
  写すのを “袋写し” っていうんだ)
  今までのオレの仕事だと ここの部分に蝋を置いて
  仕事を始めるんだけど 今回は この部分を “黒” で
  上げようと考えてるので “表鉛筆” をする。
  下絵写しの時に使用する “アイ花” は大体
  引き染 をすると消えてしまうので

  後から “あたり” を起こしたい時は 普通 生地の裏側に鉛筆で
  あたりを残しておくんだけど (裏鉛筆っていうんだ)
  今回は最終的に “黒” を刺すので、仕事の効率を考え
  生地の表側に 鉛筆のあたりの残る 表鉛筆 で行く。

  蝋を置く段階では 中色以上の濃度になってるはずなので
  かなり 濃い目に 表鉛筆をした為、ほぼ一日 表鉛筆をやってた。
  ← 表鉛筆終了後 矢車と淡い化学染料のブルーを混ぜた染料を
  引き染して乾いたところ (生地表に鉛筆の跡が残ってる)

  ← その後 “ふのりボカシ” のような感じで 大雑把に染め分ける。
  (グリーンの染料にのみ ふのり が入ってるので乾きが遅い)

  MEMO
  グリーン : 渋木×アルミ+化学染料・青 (+ふのり)
  ブルー : 化学染料・青+矢車+蘇芳×アルミ

  大雑把とはいえ これも思った以上に時間が掛かる・・・


  ← 上記が乾いて。

  鉛筆のあたりは分かるけど 染める以前と比べると
  かなり見づらくなってるでしょ。
  表から鉛筆で描いといても これ位なので
  裏鉛筆をアイ花で起こすのでは ほとんど見えない
  (表鉛筆をしといたのが結果奏功した)

 → 
白蝋で 調子 で置くので 濃淡が付くんだけど、もう少し “奥行き” を付ける為
乾いた生地に 再度水を引いて (写真左) 少し乾いた時に 濃い目の染料を “垂らし込む”

  ← 垂らし込みが乾いて。

  (表鉛筆を始めてから ここまでで約二日半)
  いよいよこれから 蝋置きに掛かる。

  自分のメモ なので かなり飛ばしてます・・・
               つ・づ・く



      BLOG INDEX へ


  


2009年08月18日 Posted by 染師 麗 at 01:01暗中模索・Ash-ra

暗中模索 3

11時間戦争

時間が掛かるとは思っていたが ここまで掛かるとは・・・   マダマダ読みが甘い・・・

  今回は 堰出し と 調子 を一緒にやるといった
  組み合わせ技?に挑戦する・・・

  堰出しなら堰出しだけ、調子なら調子だけで出来れば
  いつもやってる事なので それ程大変ではないんだけど
  両方を組み合わせるというのは 思った以上に
  タ・イ・ヘ・ン!

  結局は 堰出し をする線を追っていくのが精一杯で
  あまり 調子 をつけて 蝋を置くというのは 二の次
  という事になってしまった。
  でないと、蝋がドンドン固まってしまい 蝋のガサガサが
  出来てしまうし 白蝋 の場合 普通においても
  それなりの調子が付くので まぁ、いいか・・・という事で


  以前にも こんな感じの仕事をした事はあるんだけど
  今回は面積が広いので 堰出し をしてる部分の他も
  蝋が固まらないように気をつけながらの 緊張仕事。

  ← 堰出しの際は パラフィンの “カチッ” としたのとは
  違い 白蝋 は、なんとなく “ボヤ~” っと眠ったい感じ。



  この初めての緊張感?のまま 延々と 11時間・・・

  二日に またがってしまうと、蝋の感じがチョット変わってしまうので
  出来るだけ その日の内に カタを付けたい・・・
  時間が掛かるとは思ってたけど、予想以上に掛かりそうだったので
  飯抜き・休憩抜きという 仕事による ジジィ虐待・・・

  とりあえず “蝋置き” は無事に終る。  眼ショボショボ・腰ガキガキ・・・
                   つ・づ・く 



      BLOG INDEX へ

  


2009年08月19日 Posted by 染師 麗 at 00:22暗中模索・Ash-ra

暗中模索 4

すでに仕事に掛かっていたので、実際にやってる仕事の内容に追いつくべく かなりなハイペースでの
記事更新でありますが、記事内容が ボチボチと ライブ? に追いつきそうです。

  ただ単に 蝋置きしてないところに 黒の染料を
  刺すのであれば いつものように パラフィンで
  堰き出せば良かったんだけど、最初に彩色した
  地色に蝋調子で掛色(紫)を掛けたかったので 今回は
  今までやった事の無かった 堰出し と 調子 の
  合わせ技?に挑戦。 (ってほどでもないか・・・)


  ・・・って事で、紫の掛色を掛けたかったのと 今回
  ベースになってる地色が 化学染料の割合が多いので
  掛色は天然染料 (蘇芳×鉄) で攻めていく。

  上写真 : 蝋を置いたばかり
  ←写真 : 蘇芳 を引き染して乾いたところ
  下写真 : その後 鉄媒染 して乾いたところ


  ← 蘇芳と鉄を引き染してるので かなり蝋が痛んでる。
    “堰出しの際” も相当痛んで かなりクタクタ。

  最初に蘇芳を引き染する時には 少々浸透剤を入れ
  蝋の上の染料が乾くまで 刷毛で面倒を見てやる。
  鉄媒染も同上。  (両方とも生地の表裏共染める)


・・・ここまで、自分で染をやってない人には かなり分かりづらいですよね。 ゴメンして!
自分でも ほとんど始めての仕事なので 本人イッパイ・イッパイでやってるので ほぼ自分のメモという感じ・・・
 (もし質問があれば勿論受け付けますので・・・)             つ・づ・く



      BLOG INDEX へ

  


2009年08月20日 Posted by 染師 麗 at 00:00暗中模索・Ash-ra