工程表発表?
生地も仕入れたし、ボチボチと秋の展示会やら 来年の “あーとらんだむ” に向けての制作を始めないと・・・
しばらく制作から遠のいていたので、“リハビリ” を兼ねてタペストリーなんぞから・・・
今回は 少々趣向を変えて、最初に “工程表” を発表?してから仕事をしてみようかなと考えました。
↓ 最終的には 帯にしようと思っておりますが、今回はこんな感じで 阿修羅をシルエットで白抜タペストリー。
1 : 下絵写し
2 : 表鉛筆 (本来は“裏鉛筆”ですが・・・)
3 : 阿修羅 を白付け (両面)
4 : 最初の地色 (蘇芳×アルミ) 途中 渋木 の垂らし込み
5 : バック 炎 を白蝋起し
6 : ドライヤーあぶり
7 : 三度黒の ヘマチン&鉄 まで全体染め
8 : 最後の 重クロム酸カリ を炎の回りでぼかす
9 : 蝋取り・蒸し・水元・ドライ
完成
こんな工程でと考えておりますが、如何なりますやら・・・ 乞う御期待!
染師 麗 INDEX へ
しばらく制作から遠のいていたので、“リハビリ” を兼ねてタペストリーなんぞから・・・
今回は 少々趣向を変えて、最初に “工程表” を発表?してから仕事をしてみようかなと考えました。
↓ 最終的には 帯にしようと思っておりますが、今回はこんな感じで 阿修羅をシルエットで白抜タペストリー。
1 : 下絵写し
2 : 表鉛筆 (本来は“裏鉛筆”ですが・・・)
3 : 阿修羅 を白付け (両面)
4 : 最初の地色 (蘇芳×アルミ) 途中 渋木 の垂らし込み
5 : バック 炎 を白蝋起し
6 : ドライヤーあぶり
7 : 三度黒の ヘマチン&鉄 まで全体染め
8 : 最後の 重クロム酸カリ を炎の回りでぼかす
9 : 蝋取り・蒸し・水元・ドライ
完成
こんな工程でと考えておりますが、如何なりますやら・・・ 乞う御期待!
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修羅 1
さて、いよいよ仕事に掛かるのですが・・・ 工程表
← 工程 1 : 下絵写し
市販の 化学アイ花 は、“蒸しで消える” となってますが
残ってしまう事もありますので、水で薄めて使用した方が
最終的に あい花の跡が残る リスク が少なくなります。
← 工程 2 : 表鉛筆 (裏鉛筆)
化学アイ花も水で消えてしまうので、地染をした後に
“あたり” が分かるように 鉛筆で生地表に直に描く。
本来は “生地の裏側” に描くのですが、作業の工程&
今までの経験から 表側に直接。
← 工程 3 : 白付け
防染力の強い “マイクロワックス” を使って 白付け。
防染力が強いといっても “一度置き” では染料が染みてしまい
左写真の様な 蝋の重なった部分が 汚く染みてしまいます。
・・・なので、バッチリ白抜きをしたい場合
一度目に置いた蝋が少し冷えてきたら その上から
もう一度 蝋を置いて 蝋に厚みを付け より防染力アップ。
重ねた蝋がガサガサしてると 薄い部分から染みる事があるので
出来る限り 蝋の表面は ノッペリと・・・
着物 や 帯 の様に裏生地が付く場合は それ程気にしなくても
大丈夫ですが、“タペストリー” なので 裏からも見られますので、
裏側も蝋を2度置き。 その作業に少々時間が掛かりますが
それをやっておけば心置きなく裏側からもガシガシ染められます。
(この準備が良い作品を上げる近道だと信じてます)
← 工程 4 : 最初の地染
先ずは 阿修羅の周りの炎の色創り
“蘇芳” を 引き染
心配なく裏側もガシガシ染める。
← 最初の染料 “蘇芳” を染め終えて。
未だ濡れてるので、見た目はボチボチ濃いですが乾くと
もっと淡くなってしまいますので数回 染重ね。
・・・で、本日の仕業 無事終了!
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← 工程 1 : 下絵写し
市販の 化学アイ花 は、“蒸しで消える” となってますが
残ってしまう事もありますので、水で薄めて使用した方が
最終的に あい花の跡が残る リスク が少なくなります。
← 工程 2 : 表鉛筆 (裏鉛筆)
化学アイ花も水で消えてしまうので、地染をした後に
“あたり” が分かるように 鉛筆で生地表に直に描く。
本来は “生地の裏側” に描くのですが、作業の工程&
今までの経験から 表側に直接。
← 工程 3 : 白付け
防染力の強い “マイクロワックス” を使って 白付け。
防染力が強いといっても “一度置き” では染料が染みてしまい
左写真の様な 蝋の重なった部分が 汚く染みてしまいます。
・・・なので、バッチリ白抜きをしたい場合
一度目に置いた蝋が少し冷えてきたら その上から
もう一度 蝋を置いて 蝋に厚みを付け より防染力アップ。
重ねた蝋がガサガサしてると 薄い部分から染みる事があるので
出来る限り 蝋の表面は ノッペリと・・・
着物 や 帯 の様に裏生地が付く場合は それ程気にしなくても
大丈夫ですが、“タペストリー” なので 裏からも見られますので、
裏側も蝋を2度置き。 その作業に少々時間が掛かりますが
それをやっておけば心置きなく裏側からもガシガシ染められます。
(この準備が良い作品を上げる近道だと信じてます)
← 工程 4 : 最初の地染
先ずは 阿修羅の周りの炎の色創り
“蘇芳” を 引き染
心配なく裏側もガシガシ染める。
← 最初の染料 “蘇芳” を染め終えて。
未だ濡れてるので、見た目はボチボチ濃いですが乾くと
もっと淡くなってしまいますので数回 染重ね。
・・・で、本日の仕業 無事終了!
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修羅 2
オレの工房を訪ねてくれる方々のお相手をしながら 仕事もボチボチと進めてるわけで・・・
今回は全部 工程 4 : 最初の地色創り&垂らし込み の巻であります。 工程表
今回 “炎” のオレンジっぽい部分も創りたいので
← 渋木を 染 と一緒に “垂らし込み” します。
後から全体をアルミで媒染するので、渋木の染液だけで
良かったんだけど、たまたま 一液媒染剤 と混ぜた
濃いめの渋木があったので それを使用。
← この地色 (蘇芳) で既に3回染めてあります。 (未媒染)
(煎じてから少々時間が経っていて淡くなってるので)
乾いてる状態の生地にいきなり 泣き止め を混ぜた
渋木 (渋木に一液アルミが混ざってる) で 殴り描き???
その後 大体の調子を取ったら 全体的に 蘇芳 を引き染。
今回 裏も蝋の2度置きをしてるので生地裏もガシガシ染める。
この段階では 細かい事を気にしないで ガシガシ行く。
← その後 今度は “垂らし込み”
(垂らし込みといってもイロイロな技法があるようですが
この場合は染料が落ち着いてきて まだ濡れてるうちに
他の染料を乗せてボ~ッとした滲みを作る事だと思って下さい)
← それが乾いて。
阿修羅の周りが 朱色になってるのは 垂らし込んだ
渋木に 一液アルミ が混ざっていたので (前述)
そのアルミに地色の蘇芳が反応した為。
← 上の状態の後に アルミで媒染をして乾いた図。
丁度 見学?勉強?しに来る “お客さん” があったので
“媒染するとこんな感じで色が発色するんだよ” っていうのを
見せて上げたかったので、来客に合わせて・・・
第2ラウンド・・・
← 更に “色の重なり” を創りたいので 前述の 渋木 に加え
蘇芳に やはり一液のアルミを混ぜた染料に “ハッタリ” をつける為
化学染料の赤を混ぜた染料で 更に “垂らし込み”
(共に“泣き止め”を混ぜてある)
← 前述の工程と同じ様に 2色を回りの様子を見ながら
ガシガシと描き殴って?行きます・・・
その後に 前述の工程と同じく 蘇芳 を引き染して
2色を 垂らし込んで行きます。
こんな感じで 何回もこの作業を繰り返せば それだけでも
ケッコー面白くなりますが、今回は “蝋ケツ仕事” なので。
← 2回の 垂らし込みを 終えて 現在こんな感じ。
これから次の段階 “白蝋起こし” に入って行きます。
でも、その前に少々軽い問題が・・・ チャンチャン!
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今回は全部 工程 4 : 最初の地色創り&垂らし込み の巻であります。 工程表
今回 “炎” のオレンジっぽい部分も創りたいので
← 渋木を 染 と一緒に “垂らし込み” します。
後から全体をアルミで媒染するので、渋木の染液だけで
良かったんだけど、たまたま 一液媒染剤 と混ぜた
濃いめの渋木があったので それを使用。
← この地色 (蘇芳) で既に3回染めてあります。 (未媒染)
(煎じてから少々時間が経っていて淡くなってるので)
乾いてる状態の生地にいきなり 泣き止め を混ぜた
渋木 (渋木に一液アルミが混ざってる) で 殴り描き???
その後 大体の調子を取ったら 全体的に 蘇芳 を引き染。
今回 裏も蝋の2度置きをしてるので生地裏もガシガシ染める。
この段階では 細かい事を気にしないで ガシガシ行く。
← その後 今度は “垂らし込み”
(垂らし込みといってもイロイロな技法があるようですが
この場合は染料が落ち着いてきて まだ濡れてるうちに
他の染料を乗せてボ~ッとした滲みを作る事だと思って下さい)
← それが乾いて。
阿修羅の周りが 朱色になってるのは 垂らし込んだ
渋木に 一液アルミ が混ざっていたので (前述)
そのアルミに地色の蘇芳が反応した為。
← 上の状態の後に アルミで媒染をして乾いた図。
丁度 見学?勉強?しに来る “お客さん” があったので
“媒染するとこんな感じで色が発色するんだよ” っていうのを
見せて上げたかったので、来客に合わせて・・・
第2ラウンド・・・
← 更に “色の重なり” を創りたいので 前述の 渋木 に加え
蘇芳に やはり一液のアルミを混ぜた染料に “ハッタリ” をつける為
化学染料の赤を混ぜた染料で 更に “垂らし込み”
(共に“泣き止め”を混ぜてある)
← 前述の工程と同じ様に 2色を回りの様子を見ながら
ガシガシと描き殴って?行きます・・・
その後に 前述の工程と同じく 蘇芳 を引き染して
2色を 垂らし込んで行きます。
こんな感じで 何回もこの作業を繰り返せば それだけでも
ケッコー面白くなりますが、今回は “蝋ケツ仕事” なので。
← 2回の 垂らし込みを 終えて 現在こんな感じ。
これから次の段階 “白蝋起こし” に入って行きます。
でも、その前に少々軽い問題が・・・ チャンチャン!
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修羅 3
9月に入ったってぇのに涼しくなる気配がありませんネェ・・・ 工程表
今回は “工程表” に載ってない工程の登場・・・? (工程で言えば 4 と 5 の間)
← 周りの炎の部分の下染めが終ったんだけど
炎の部分を “表鉛筆” しておいたにもかかわらず
かなり “あたり” が、見えづらくなってしまっている。
このまま 白蝋起こし に入ってもあたりが良く分からず
時間ばかりが掛かってしまうので・・・
← 図案 と 僅かに見える鉛筆あたり を頼りに
もう一度 アイ花で炎のあたりを起こしていく。
(もっと濃い鉛筆でガシガシと描いておいても良かったんだ・・・)
← 周りの地色もボチボチと濃くなってるので
アイ花も濃くないと良く分からない・・・
その上 地色が赤いので眼がチカチカしてくる・・・
思った以上に時間が掛かった鉛筆起こしでした。
リスクをとるか、無難に行くか 選択にいつも迷います。
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今回は “工程表” に載ってない工程の登場・・・? (工程で言えば 4 と 5 の間)
← 周りの炎の部分の下染めが終ったんだけど
炎の部分を “表鉛筆” しておいたにもかかわらず
かなり “あたり” が、見えづらくなってしまっている。
このまま 白蝋起こし に入ってもあたりが良く分からず
時間ばかりが掛かってしまうので・・・
← 図案 と 僅かに見える鉛筆あたり を頼りに
もう一度 アイ花で炎のあたりを起こしていく。
(もっと濃い鉛筆でガシガシと描いておいても良かったんだ・・・)
← 周りの地色もボチボチと濃くなってるので
アイ花も濃くないと良く分からない・・・
その上 地色が赤いので眼がチカチカしてくる・・・
思った以上に時間が掛かった鉛筆起こしでした。
リスクをとるか、無難に行くか 選択にいつも迷います。
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修羅 4
最初の地染をしてから 扇屋さんに引き合いに行ったり、バイト三昧で しばし休憩しとりましたが 再開。
今回は 工程の 5番目 “白蝋起こし” 工程表
白蝋で調子を付けながら 後ろに見える部分から “起こし” て
行きます。 (手前に見える部分ほど後からの蝋置きになります)
← 画面で “照り” のある部分が 蝋の厚みのある部分。
“照りのある部分” は蝋が 厚く 染料をはじきます。
“照りの無い部分” が蝋が 薄く 染料が少し染みていきます。
← 毎日の酷暑の中、蝋鍋を隣に置いての お仕事。
汗を生地に垂らさないよう 扇風機を直当てのため体力の消耗も
は・げ・し・い・・・ (見た目の動きは少ないけど肉体労働です)
← 地道に一つずつ蝋を 起こしていきます。
夏場と冬場では部屋の温度がまるで違う為 蝋が固まる時間も
夏と冬では違います。 同じ蝋でも 冬場は蝋がすぐに固まり
夏場は なかなか固まらず周りに滲んで行ってしまいます。
その為に 夏場には白蝋の中に 融点の高い “マイクロワックス”
を混ぜて 早く固まるようにします。
冬場は逆に ラードなどを混ぜて 蝋がユックリ固まるように
調整してやります。 その為 夏と冬では “蝋のタッチ”が
少々違います。 (仕事途中の感じも、上がりの感じも)
← そんなこんなで 本日のお仕事 無事終了! チャンチャン!
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今回は 工程の 5番目 “白蝋起こし” 工程表
白蝋で調子を付けながら 後ろに見える部分から “起こし” て
行きます。 (手前に見える部分ほど後からの蝋置きになります)
← 画面で “照り” のある部分が 蝋の厚みのある部分。
“照りのある部分” は蝋が 厚く 染料をはじきます。
“照りの無い部分” が蝋が 薄く 染料が少し染みていきます。
← 毎日の酷暑の中、蝋鍋を隣に置いての お仕事。
汗を生地に垂らさないよう 扇風機を直当てのため体力の消耗も
は・げ・し・い・・・ (見た目の動きは少ないけど肉体労働です)
← 地道に一つずつ蝋を 起こしていきます。
夏場と冬場では部屋の温度がまるで違う為 蝋が固まる時間も
夏と冬では違います。 同じ蝋でも 冬場は蝋がすぐに固まり
夏場は なかなか固まらず周りに滲んで行ってしまいます。
その為に 夏場には白蝋の中に 融点の高い “マイクロワックス”
を混ぜて 早く固まるようにします。
冬場は逆に ラードなどを混ぜて 蝋がユックリ固まるように
調整してやります。 その為 夏と冬では “蝋のタッチ”が
少々違います。 (仕事途中の感じも、上がりの感じも)
← そんなこんなで 本日のお仕事 無事終了! チャンチャン!
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