雛形

御無沙汰しておりました!        ・・・未だ、生きてます。

しばらくバイトをしてない生活を送ってたのですが “生活苦” が再び襲ってきたので 新しいバイトを見つけ
その研修に励んだり(高齢者向けのお弁当の宅配であります)、春の “あーとらんだむ” の制作に向けて
美術館めぐり等の 今日この頃でありました。


とはいえ、ボチボチ DM写真用の作品を 先行して創らなければならない時期に・・・

  ← そんなわけで今回は この柄で着物など

  コイツはオレが師匠に御世話になってた時に
  良くやった “李朝の民画” の 松 の柄。
  それをオレなりのアレンジでやっつけてやろうと
  思い 雛形図案を描いてみたんだ。


今迄は 師匠のやってたものとは出来るだけ違うように モチーフ選びに気をつけていたんだけど 
(・・・とはいっても師匠からはイロイロ影響を受けてるはずだけど) 今回は師匠のやってた柄を
オレなりのアレンジでやってみようかという チョットした 心境の変化 ・・・かな。
敬意を持って真似をして、自分の中に取り込めたら それなりに進歩できるんじゃないかなって・・・

さて、いよいよ 本図案描きに入る。        やっと社会復帰。



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2010年01月18日 Posted by 染師 麗 at 22:22訪問着 “李朝の松”

本図案 アタリ

  雛形 が出来たので、いよいよ本図案に掛かる。

  ← 着物の仕入れサイズの図案用紙を作って
    雛形を基に木炭で “あたり” を付けていく。

  描き込んでいくと 木炭で描いたり消したりするので
  図案紙が次第に真っ黒になっていくんだ。

  ← 木炭の あたり で図案紙が真っ黒になってしまい
  どれが自分の必要な線なのか分からなくなってしまうので
  鉛筆で線を起こして一度 木炭を全部消すんだ。
  (感じがわかってる時は直接、墨かマジックで)

  ← 手直しを沢山加えてる所は 木炭で真っ黒になって
  写真で見る以上に どれが必要な線なんだか分からない。

そんなこんなで、本図案もボチボチと進行してる 今日この頃であります。          チャンチャン!



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2010年01月23日 Posted by 染師 麗 at 11:33訪問着 “李朝の松”

本図案

  “木炭あたり” を鉛筆で起こしても既に図案紙は真っ黒で
  遠めで観ると 何がなんだか良く分からない・・・
  (特にこの頃視力の著しい低下のジジィ仙人には)

  ・・・で、幹・枝の部分を墨で塗りつぶし 全体のバランスを
  観る事に。 (これでかなり上がった時の見当が付く)


  ← 一通り完成の図

  師匠の下に御世話になってた時に 散々やった柄なので
  今回は 本図案の書き直しは無し。
  (いつもなら2~4枚くらい描いたりするんだけど)
  知らないうちに 今までやってきた事が “自分の栄養に
  なっているんだなぁ” と感じたわけであります。

せっかく図案が出来たのに 生地が問屋さんに無く、火曜(26日)まで 仕事はお預け・・・

最近始めた “お年寄りのお弁当の宅配” にも幾らか慣れてきて、充実してる今日この頃であります。



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2010年01月24日 Posted by 染師 麗 at 01:24訪問着 “李朝の松”

裁寸 裁断 下絵

“生地待ち”で しばしストップしてた仕事が 生地の到着で再び動き出した・・・

  ← 先ずは “裁寸”  (寸法を測る事)

  この寸法を測るという段階で間違ってしまったら
  生地がオジャンになってしまうので 声出し確認しながら
  “に~・し~・ろ~く・・・・” (二尺サシなので)

  シツコク数回測り直して “よしOK!” となったら
  ← 次に “裁断”  (生地を切る事)

  生地にハサミを入れる時に 生地の下に余分な生地が
  回り込んでないかを注意しながら慎重に!

  ← 下絵写し を始める前に縫い代部分の あたり を入れておく。

  オレの扱っている “仕入れ” というヤツは
  やや大きめなサイズで創るんだ。
  (“仕入れ” に対して各人サイズのは “誂え”)

  さて、縫い代のあたり を入れたら
  ← いよいよ “下絵写し”

  ここで写し間違えると作品が上がってから
  “ヒョエ~!” と言う事になるので慎重に!

  下絵が写し終わったら 縫い目で重なる部分を
  合わせてみて “写し間違い” が無いかを確認

  この段階で 写し間違い を発見したりする事が
  多々あるので 必ず実行の事!


普通であれば これでいよいよ仕事に入っていくんだけど、今回は “剣先” と言う やや厄介な場所にも
柄があるので、一度 “仮絵羽” (仮縫いの事) をお願いして、更に柄付け。   ・・・で、本日仮絵羽に。



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2010年01月27日 Posted by 染師 麗 at 09:22訪問着 “李朝の松”

剣先

オレが お願いしてる仕立ての方は仕事が速いので、本日持って行った仮絵羽が直ぐに上がって来た。

  ← この部分は 着物の左胸にあたる部分で
  写真ほぼ中央の部分の三枚の生地が重なってる
  場所を “剣先” と言うんだけど、この部分に
  柄が入る場合は 柄付けが少々厄介で この様に
  一度 仮絵羽 (仮縫い) をしてからでないと
  巧く柄を合わせられないんだ。
  (剣の先の様に尖ってるからこの名前のようです)

ちなみに写真左側が “襟”(本襟&掛け襟) 、 写真中央下側の三角に尖ってる部分が “オクミ” (剣先) 、 
写真中央で すでに下絵写ししてある部分が “身頃 (胸部分)” 、写真右側が “袖” であります。

  最初に描いてあった図案を基にして 下絵を
  ← この様に写して、柄を足していきます。
   (袖部分の下絵写しはこれから)

  仮縫いをしてるとはいえ “誂え” ではないので
  着る方の体型によって幾分ずれてくるので
  なるべく入り組んでない柄を持ってくようにします。


下絵写しを終え、仮縫いを解いて、いよいよ仕事に・・・    新しい仕事を始める時はいつも “ワクワク” する。



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2010年01月28日 Posted by 染師 麗 at 10:55訪問着 “李朝の松”